コンパクトレンズ

コンパクトで高性能で多機能を求めて

スマートフォンがいまいち盛り上がらない理由を考えてみる

http://japan.internet.com/research/20090529/1.html?rss
http://japan.internet.com/research/20090529/1.html?rss

「今後、携帯電話を買い替える際『スマートフォン』に変更したいと思いますか」との質問に最も回答を集めたのは「どちらともいえない」の35.7%(357人)、次いで「『スマートフォン』」を知らない」の27.3%(273人)。認知度72.7%と、ニュースなど、なにかと取り上げられるスマートフォンとしては高いとはいえない数字となっている。

「すでにスマートフォンを使用している」ユーザーは4.1%(41人)、「変更したいと思う」ユーザーの7.8%(78人)をあわせて、スマートフォンに魅力を感じているユーザーはやっと1割を超える程度。

「変更したいと思わない」ユーザーの25.1%(251人)を下回っており、スマートフォンの人気は、まだまだ低いようだ。

スマートフォンを使いこなそうと思ったら、ウェブ閲覧やWebサービスとのSync等のデータ通信をかなりの頻度で使うことになるが、ドコモの場合はBizホーダイが5,700円(税込5,985円)/月、これに回線使用料とmopera Uの契約が必要。iモードメールを併用するとさらにiモードiモード.netの契約が必要で、とてもじゃないけど余程の恩恵を受ける人以外はお勧めできません。


AUの場合も基本的にはドコモと料金体系は同じですが、au.netが945円/月と若干割高、ezwebのメールが使えないのでドコモよりサービス的にはやや劣ります。


価格を抑えるならケータイプランでパケット料金MAX4,980円のemobileがよさげですが、端末のバリエーションが少ない、エリアがまだまだ狭いなど多少難ありといったところ。エリアについては拡大しているようですが、メインの携帯電話としてはちょっと使い物になりません。


また、これらキャリアが提供しているWindows mobile機はブラウザに難があり、残念ながら満足のいく使用感ではありません。また、いわゆるケータイサイトにもアクセスできず、既存ケータイからスマートフォン1台体制への移行はほぼ無理だと思われます。最近ではiモード2.0とかで携帯電話のブラウザがJavascriptFLASHに対応するなど高機能化しているので、ウェブブラウズに限ればケータイとスマートフォンに大差はないのかもしれません。


ということで、今のところ唯一使い物になりそうなのがiPhoneなのですが、これもいわゆるケータイメール(MMS)が使えない、ケータイサイトが使えない(SBrowserのバージョンアップ版に期待)など、通常のケータイにも劣る使い勝手に加え、デコメール、10キーやおサイフ機能、ワンセグ必須な人にはなかなか受け入れられないと思います。


UIも日本のケータイはほとんど各社変わらないほど固定化していて、それに慣れてしまっている一般ユーザにはスマートフォンのUIは使いづらいと思います。また、ソフト面についてもiアプリウィジェットのダウンロードができ、itunes storeさながら一大市場を形成しつつあります。


端末にしても、スマートフォンはOSやアプリ配信がメインの話題になりますが、各キャリアの夏モデルを見れば(それがいいかどうかは別として)1000万画素のカメラやHD動画カメラやソーラーパネル、防水、健康管理など様々な機能を搭載してきました。基本UIは変わらず多機能化する日本のケータイがまだまだ支持される要因はまだまだありそうです。


スマートフォンの普及を阻んでいるのは高額な利用料金と既存サービスの切り捨てです。これは端末やOSの性質上仕方ないのかもしれませんが、日本のケータイ市場で培われた技術とサービスを端末やソフト開発にフィードバック出来なければ、日本においてはスマートフォンは一部好事家向けの端末として過小評価されてしまうかもしれません。でも今のキャリアの動向を見る限り、当分はそういう見られ方をされそうです。